放射線技師の夜間専門学校と一般大学生活を比較してみた

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私は一般大学の経営学部を卒業後、病院事務として働きながら、夜間の放射線技師専門学校に通い、技師としての資格を取得しました。

その過程で感じた夜間専門学校で印象に残っていることを、一般大学での生活とを比較し、まとめてみました。

夜間専門学校への通学を考えている方の参考になればと思います。

夜間専門学校で印象に残ったこと

①授業が週6

夜間専門学校では?

夜間専門学校の授業は、月曜から土曜の18時から21時10分までぎっしり詰まっていました。

通常、専門学校は放射線技術学科のある大学と比較しても、国で決められたカリキュラムをこなす時間がギリギリです。

さらに夜間という時間だけでは週6になるのもしかたがないことです。

正直、仕事が終わってから通学するのは、正直かなりハードでした。

1番は眠気との戦いでした。とにかく眠い。さらに空腹が襲います。授業の合間には10分休憩があるのですが、その時間にコンビニをおにぎりを1個食べるなどして空腹を紛らわしていました。

昼間部も週6日の授業だったようですが、朝や昼の授業がなく半日という日あり、夜間部よりは楽そうでした。


大学では?

私は経営学部に通っていたのですが、自分でカリキュラムを組む自由度がありました。

通学に片道2時間かかっていたため、できるだけ通学日を減らそうと、火曜日に講義を集中させて、週4日だけ通えば済むようにしていました。

大学生活は、時間の使い方を自分でコントロールできる点が大きな違いでした。

②大学と同じ4年制

夜間専門学校では?

夜間コースでは授業時間が限られているため、昼間部と同じ3年間でカリキュラムを終えることができません。

そのため、夜間は4年間かけて学ぶことになり、毎日電車で通学しながら「まだ3年もあるのか…」と思ったものです。

授業自体も放射線技師になるための授業が中心で、自由に選べる科目はありませんでした。

ほとんど専門分野のみを4年間学ぶことになります。


大学では?

大学も4年制でしたが、120単位を取る必要があり、そのうち80単位が専門科目で、残り40単位は自由に選択できました。

私は単位取得が楽な授業を選んで、効率よく卒業に向けて進めていました。

就職が決まれば4年生の後半はかなり自由に過ごせるのが大学の良いところでした。

③いろんな年齢、経歴の人がいる

夜間専門学校では?

夜間のクラスには、非常に多様なバックグラウンドを持つ人が集まっていました。

私のように日中働きながら通う人も多く、臨床検査技師として既に働いている人がダブルライセンスを目指していたり、昼間部の試験に落ちて夜間部に進学したばかりの高校卒業生もいました。

年齢も18歳から、50歳代の人まで幅広く在籍しており、ジェネレーションギャップで特に若い子たちは馴染みにくそうにしていました。

ですが、若い子たちも次第に立ち位置を覚え、最終的には年上のクラスメイトに可愛がられるようになっていました。

若い子にとっては、学生でありなが些細な社会勉強にもなっていたので、就職後に役立つスキルが身に付いたのではないかと思います。


大学では?

大学では基本的に同世代の学生が中心で、年齢差を意識することはほとんどありませんでした。

学部規模も大きかったので、全員を把握しているわけではありませんが、私の周りでは浪人を経て入学した少し年上の学生はいたものの、専門学校ほど世代が離れた人はいませんでした。

学年が上がると、少人数ゼミで教授と近い関係になることはありましたが、ゼミ生も私より3歳ほど年上の人がいるくらいでした。

④夏休み、冬休みが少し実習でつぶれる

夜間専門学校では?

放射線技師のカリキュラムには、看護師の実習のように病院実習が組み込まれています。

夜間コースでは3年時の冬に本番の実際の病院での実習がありますが、その前に学内実習があります。

学内実習とは、撮影機器を使った実験や発表、練習を行い、実習先に迷惑がかからないよう最低限の準備みたいなものです。この学内実習は通常、夏休みである8月に行われ、夏休みが実質的につぶれてしまいます。

さらに、日中の仕事を休んで参加する必要があり、私もその間、仕事を無給で休むために生活費を貯め、職場にも事前に了解を得る必要がありました。

本番の病院実習も冬に3か月間、日中行われるので同様でした。

本番の病院実習自体は、学力、住んでいる住所、人間性などから各実習先に割り当てられ、1人~2人でいくことになります。

私の実習先はそんなに厳しいところではなく、割とスムーズに終えることができましたが、何度もレポートの書き直しを求められたり、実習の最後に技師全員の前で発表をさせられたりするところもあったようです。

大学では?

一般大学、特に私のような文系学部では時間にかなり余裕がありました。

夏休みは8月から9月までの2か月間もあり、バイトや旅行、短期留学など自由な時間を楽しむ学生もいたようです。

私はコンビニでのバイトを増やして、服やゲームソフトを買うためのお金を稼いでいました。

また、インドア派だったので、夜遅くまでオンラインゲームに明け暮れていたのをよく覚えています。

⑤先生がアットホーム

夜間専門学校では?

夜間専門学校の先生方は、社会人の学生が多いためか、距離が近くアットホームな雰囲気でした。

授業が終わると、遅い時間にもかかわらず、先生が居酒屋に連れて行ってくれることもありました。

また、ボーナスの時期には「先生、ボーナス出たでしょ?焼肉おごってくださいよ!」と冗談を言い合うほど、親しい関係を築けていました。


大学では?

大学では、少人数のゼミに所属すると、教授との距離が近くなる点は夜間専門学校と似ていました。

ゼミの飲み会では教授が費用を出してくれることもあり、学食で昼食をおごってくれることもありました。

大学でもこのような親しい関係を築ける場がありました。

最後に

夜間専門学校での4年間は、本当に大変な日々でした。日中は病院で働き、夜は学校で勉強するという生活は、正直言って、体力的にも精神的にもかなりきつかったです。

眠気や空腹と戦いながら、仕事と勉強の両立に追われる毎日でした。

ですが、振り返ってみると、その頑張りが今の自分に繋がっているのだと実感しています。

資格を取得して放射線技師として働ける今、あの4年間の経験はかけがえのないものだったと思います。

社会人としても成長でき、やりきったという達成感があります。

確かに楽ではありませんでしたが、その分得られたものは大きかったです。

この経験があったからこそ、今、自信を持って現場で働けているのだと感じますし、自分にとって誇れる4年間でした。

放射線技師の夜間専門学校に通学するつもりの方、大変ですががんばってください。

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