新卒で放射線技師として就職活動をする際、ライバルと差をつけるために有利になる資格がいくつかあります。その中でも特に強力な資格は国家資格である「第一種放射線取扱主任者」の筆記試験合格です。この記事では、この筆記試験合格の実績の重要性や他の有利な要素について説明します。
第一種放射線取扱主任者の筆記試験合格が有利に働く理由
「第一種放射線取扱主任者」は、放射線技師として働くうえ必要かというと、核医学検査や放射線治療を行っている病院では、必要とされる可能性が高いです。
しかし、大半の病院では必要ないでしょう。ただし、就職活動時には非常に有利にはたらくカードです。
この筆記試験に合格していることで、大きな大学病院や総合病院にかかわらず、病院側から高い評価を受けることができます。
{難易度がかなり高い筆記試験に学生のうちに合格している}={放射線技師国家試験に合格する確率が高い}と判断できるからです。
病院側も4月から技師として働いてもらいたいわけですから、放射線技師国家試験に合格する確率が高い学生ほど採用されるのは当然のことです。
そのため、学生のうちに合格しておくと非常に強力なアピールポイントとなります。
資格の取得プロセス
第一種放射線取扱主任者の資格は、筆記試験と講習の2つのステップがありますが、筆記試験に合格するだけでも評価されます。
筆記試験の合格者が、次のステップの講習を受けるには費用が15万ほどかかるため、学生のときに講習まで受講する人はほとんどいないません。
また、講習に行くタイミングには期限が設けられていないため、まずは筆記試験の合格を目指しましょう。
就職先の病院で講習費用を負担してくれる場合もあるため、本当に必要になれば就職後に費用の相談をしてみてもいいかもしれません。
合格率と勉強時間
この資格の筆記試験の合格率は約20%~30%と低く、合格するためには相当な努力が必要です。
私自身、400〜500時間ほどの勉強時間を費やしました。
放射線技師の国家試験よりも難易度が高いため、合格すればその努力と実力がしっかりと評価されます。
他にも有利な資格・要素
もちろん、第一種放射線取扱主任者以外にも、就職活動で有利に働く資格や要素はあります。
以下では、いくつかのポイントを紹介します。
学校での成績と実習評価
学校での成績や、特に病院実習での評価も重要な要素です。
病院は、実際に現場での仕事の適応能力を評価したいと考えているため、実習中のパフォーマンスが高ければ、それが直接的なアピール材料になります。
第二種放射線取扱主任者の筆記試験合格
「第二種放射線取扱主任者」の筆記試験合格も就職活動に有利にはたらきます。
第一種ほど難易度は高くありませんが、放射線技師の国家試験と一部の科目が共通しているため、学校での勉強がしっかりとできている証明となります。
就職活動での有利な条件の順位
私の経験と考えを元に、新卒時に競争率の高い就職先で、採用されやすい状況に順位を付けしてみました。これは資格に焦点を当てた場合のランキングです。
- 大卒+第一種放射線取扱主任者
- 専門卒+第一種放射線取扱主任者
- 大卒+第二種放射線取扱主任者
- 専門卒+第二種放射線取扱主任者
- 大卒+学校での成績優秀者
- 専門卒+学校での成績優秀者
専門卒は大卒に比べて不利?
大規模な病院では、大卒しか求人しない場合もあります。
専門学校卒の方は、資格を持っていても、そもそも応募できないことがあります。
そのため、専門卒の方が不利な立場にあることも理解しておく必要があります。
まとめ
放射線技師の学校を卒業する前に新卒で就職活動をする際、第一種放射線取扱主任者の筆記試験に合格していることは非常に大きなアドバンテージです。
採用する病院側もその実績の価値はよく理解しています。
かなり、難易度が高く、日々の勉強や実習等をこなしつつ、その上で第一種放射線取扱者主者の勉強時間を確保するのは大変だと思います。
、卒業後の進路を有利に進めるための準備として、チャレンジする価値は十分あります。
たとえ落ちてしまっても、勉強したこと自体が無駄になることはなく、放射線技師の国家試験にも役立ちます。
これから受けようか迷っている方は、とりあえずやってみてはどうでしょうか。
コメント